債権者から督促状や請求書が届いたときの正しい対処方法

請求書

「突然、自宅に督促状や請求書が届いて驚いた」「数日以内に連絡しなければ法的手続きをとると書かれていて不安」

こうした相談は非常に多く寄せられます。

債権者からの通知は誰にとってもプレッシャーが大きく、「とにかく連絡をしなければ大変なことになる」と焦ってしまう方も少なくありません。しかし、誤った対応をしてしまうと本来守れるはずの権利を失う可能性があります。今回は、督促状や請求書が届いたときの注意点や対処方法について、債務整理・消滅時効の観点から詳しく解説します。

督促状に書かれている「〇日以内に連絡がなければ法的措置」は本当?

督促状や請求書には、多くの場合「〇日以内にご連絡いただけなければ法的措置をとります」といった文言が記載されています。これを見ると「訴訟を起こされてしまうのではないか」と恐怖を感じ、すぐに電話やメールで連絡してしまう方がいます。

しかし、このような文言は形式的に記載されているケースがほとんどです。もちろん中には実際に訴訟に進む場合もありますが、通知段階で必ずしも裁判に至るわけではありません。むしろ多くの場合は心理的なプレッシャーを与えて支払いを促すための“脅し文句”に近いといえます。

安易に連絡してはいけない理由

ここで最も注意すべきなのが、「督促状に記載された電話番号に安易に連絡してしまうこと」です。

なぜなら、債権者に対して連絡をし「確かに支払いが滞っている」「分割で支払います」などと答えてしまうと、それが債務の存在を認めたことになってしまうからです。

借金や未払い料金には「消滅時効」という制度があります。一定の期間が経過していれば、債務者は「時効の援用」と呼ばれる手続きを行うことで、支払義務を免れることができるのです。たとえば、携帯電話代やクレジットカードの利用料金、消費者金融からの借入金など、多くの債務は5年または10年で時効が完成します。

しかし、一度でも債務を認めてしまうと、その時点で時効がリセットされ、再びゼロからカウントが始まってしまいます。つまり「あと少しで時効が完成する」という状態だったとしても、電話一本でその権利を失ってしまう危険があるのです。

督促状が届いたときにやるべきこと

では、実際に督促状や請求書が届いたときはどうすれば良いのでしょうか。

1.慌てて連絡しない

まずは絶対に、記載されている番号に直接電話をしないことです。

2.書類を保管する

督促状や請求書は後々の手続きで重要な証拠になります。必ず捨てずに保管してください。

3.時効の可能性を確認する

最後の返済や支払いからどれくらい経過しているかを調べましょう。もし5年以上経過している場合、消滅時効が成立している可能性があります。

4.専門家に相談する

行政書士や弁護士といった専門家に相談し、債務整理や時効援用の可否を確認することが大切です。

債務整理と消滅時効の違い

ここで整理しておきたいのが、「債務整理」と「消滅時効」の違いです。

・債務整理

務整理とは、借金を整理するための法的・任意的な手続きの総称です。任意整理・個人再生・自己破産などがあり、借金を減額したり、支払計画を立て直したりする方法です。

・消滅時効

一方、消滅時効は「一定期間支払いが行われなかった場合に、債権者が請求できる権利そのものが消える制度」です。時効を成立させるには「時効援用」と呼ばれる正式な手続きを行う必要があります。単に時間が経過しただけでは自動的に借金が消えるわけではありません。

専門家に相談するメリット

督促状が届いた時点で一人で判断するのは非常に危険です。債務が本当に時効にかかっているのか、あるいは債務整理の方が適しているのかは、専門家でなければ正確に判断できません。

行政書士であれば「消滅時効援用」の手続きを依頼することができますし、債務額が大きく整理が必要な場合には弁護士に依頼して債務整理を進めることも可能です。早めに相談することで、最適な方法を選択でき、督促や裁判に怯える日々から解放されます。

まとめ

債権者から督促状や請求書が届いたとき、最もやってはいけないのは「焦ってすぐに連絡すること」です。
安易な対応によって時効援用の権利を失ってしまうケースは少なくありません。

督促状を受け取ったら、まずは落ち着いて内容を確認し、消滅時効や債務整理の可能性を検討しましょう。そして、早い段階で専門家に相談することが、最も安全で確実な解決への近道です。

「督促状が届いて不安で眠れない」という方は、一人で抱え込まず、ぜひ専門家にご相談ください。